編集グループ〈SURE〉

姜在彦 小野誠之 関谷滋 黒川創
鶴見俊輔さんの仕事 ④
雑誌「朝鮮人」と、その周辺

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ひとつの道が終わると、自分の行くつくことの
できなかったところが、方角として見えてくる。
 (鶴見俊輔「雑誌『朝鮮人』の終わりに」より)

2017年7月中旬刊行

定価1,650円(本体1,500円+税)

四六判変型・並製、144ページ
発行・発売 編集グループSURE

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刊行のごあいさつ  

雑誌「朝鮮人」(1969〜1991年、通巻27号)は、1960年代末から90年代初めにかけて、飯沼二郎さんと鶴見俊輔さんが、京都の自宅を「朝鮮人社」として、刊行を続けた小さな雑誌です。文学者や歴史家など在日コリアンのさまざまな論者を迎えて、じっくりと対話を重ねる座談会に重きを置きつつ、日本社会で続く差別的な処遇の撤廃に取り組みました。雑誌のサブタイトルに「大村収容所を廃止するために」と掲げて、韓国・朝鮮人の強制送還のための施設であった長崎県の大村収容所の機能が実質的に消滅するまで、その刊行が続けられました。  

創刊の背景には、ベトナム戦争下、米軍に協力する韓国軍から脱走し、日本に密入国してきた韓国人兵士の存在がありました。こうした隣人たちに対して、自分たちの知らないことがあまりに多いことから、それについて語りあう雑誌を作ろうという考えが生じたのです。のちに、この場は、韓国の軍政下にとらえられた詩人・金芝河の救援運動などにもつながっていきます。  

本書の第1部では、雑誌「朝鮮人」に創刊まもなくから同人として参加し、大村収容所の実質的な機能停止まで見届けた弁護士・小野誠之さん。ベトナム戦争下、韓国系兵士を含む脱走米兵援助に深く携わり、雑誌「朝鮮人」の執筆陣にも加わった関谷滋さん。このお二方の証言に、司会役の作家・黒川創も加わって、討議を深めます。  

第2部では、朝鮮近代史・思想史の泰斗、今年91歳の姜在彦さんから、雑誌「朝鮮人」と鶴見俊輔さんをめぐる回想をうかがいます。姜さんは、雑誌「朝鮮人」誌上での座談会に3度参加されたほか、論文の寄稿もあり、在日コリアンの論者として、この雑誌ともっとも深いかかわりを持たれた方です。同じ時代を並走した在日コリアンの雑誌「日本のなかの朝鮮文化」、「季刊三千里」などとの比較も含みながら、回想談は進みます。  

鶴見俊輔さんの思想と行動に、朝鮮、そして、朝鮮人との出会いと対話は、どんな道筋を残したか? 本書は、その淵源へとたどっていきます。    

2017年 皐月

編集グループSURE(代表・北沢街子)

    

姜在彦  朝鮮近代史・思想史家

小野誠之 弁護士、元「朝鮮人」同人

関谷 滋  元ベ平連・JATEC

黒川 創  作家、元「思想の科学」編集委員

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