編集グループ〈SURE〉

鶴見俊輔
ちいさな理想

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2010年2月中旬刊行

定価2,640円(本体2,400円+税)

四六判並製、248ページ
発行・発売 編集グループSURE

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刊行のごあいさつ

哲学者・鶴見俊輔さんによる最新の評論・随想集、『ちいさな理想』を刊行いたしましたので、お知らせいたします。

著者が70歳から80歳代にかけて書きついできたものを中心に、ほかでは読めない85本の論考を選りすぐりました。

この「21世紀」という時代を、過ぎてきた「20世紀」と合わせて見わたし、それを正面から論じたもの。

悩みや抵抗を体のなかに抱えつづけて、そこに実ってくる思想の力に目をむけたもの。

ひとりきりの読書のひそかな愉しみ、時とともに熟れてくる、その味わい……。

今年、満88歳の米寿をお迎えになる鶴見さんの思索は、さらにみずみずしく、新しい冒険へと乗りだしていきます。

時代の行方は、これからいっそう先の見えない暗がりにむかって進むかもわからない。けれども、そうした薄明のなかにあってこそ、ぽつん、ぽつんと、彼方にともる希望の火種を見つけだすこともできるのではないかと、鶴見さんはおっしゃいます。

ちいさな理想──。つましくも持続するともしびが、これからの時代に、私たちの足もとを照らしていくことを望みつつ、この一冊を送りだします。

ご注文をたまわれれば、ありがたく存じます。

2010年 新春
編集グループSURE 一同(代表・北沢街子)

本書の目次

  • 巻頭言 もうろく帖から
  • 第一章 時代の峠に立って
    「同時多発テロは、私にとっても、上安に火をつけた。さかのぼって考えれば、家族は、上安から求めた秩序である。その秩序もまた、ゆすぶられている。ここが、私たちの出発点になる。」
  • 第二章 悩みが思想を支えている
    「自分の部族が死にたえ、意を決して、都会にむかってあゆみだすヤヒ族のインディアン、イシが、都会文明の側で、文化人類学者のアルフレッド・クローバーに会う。 思想には、科学に還元しきれない悩みの深さというところがあり、その悩みの深さが、アルフレッド・クローバーだけでなく、夫人を動かし、やがて娘(ル=グィン)の創作の動因となり、さらに、娘の読者へとうったえる。今ゆきづまっている国民国家を食いやぶる方向がここにひそんでいる。」
  • 第三章 自分用の本
    「この本『君たちはどう生きるか』が私につたえたことのなかで、重大なものは、「一歩おくれた場合」という問題である。そのときにすぐにふみこんで対さなくてはならないのに、気おくれして、その機会を逸する。そういう場合の悔恨が、どのようにその後思想として育つか。」
  • あとがき

この本に関する記事

サンデー毎日 2010年4月4日号 掲載


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