編集グループ〈SURE〉

木村聖哉、湯浅進、黒川創
鶴見俊輔さんの仕事① ハンセン病に向きあって

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多くを語らず、生涯にわたって関わりを持ちつづけた、その思索と行動の原点
 哲学者・鶴見俊輔さん(1922-2015)は、その長い生涯にわたって、広く膨大な領域の仕事と取り組みました。
 そのなかには、著作や共同研究といった形で文字になって残ったものもあります。けれども、みずからの具体的な行動を通して、多様な人と人の結びつきを求め、互いに発見を重ねながら長期にわたる課題と取り組もうとしたのも、鶴見さんの思想のありかたの大きな特色です。こうした視野からとらえれば、鶴見さんの仕事は必ずしも文字として残されたものばかりではなく、その全貌は、まだ多くが未完、そして、未解明であるとも言えるでしょう。

2016年07月下旬刊行

定価1,650円(本体1,500円+税)

四六判変型・並製、112ページ
発行・発売 編集グループSURE

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 この新シリーズ〈鶴見俊輔さんの仕事〉では、そのような鶴見さんの思索と行動のありかたに着目します。それぞれの仕事で行動を共にした人たちの証言を記録し、意味あいを検証しながら、未来にわたる課題もここから引き出していきたいと思います。

 巻数を限ることなく、不定期の刊行を続けます。

 さて、このたび刊行いたします第1巻のテーマは、「ハンセン病に向きあって」。

 鶴見さんは、戦後まもない20代のころから、長い生涯にわたってハンセン病の元患者たちとの交流をたもち、そこにある問題と向き合うことを続けてきました。多様なかたちで持続された鶴見さんのこうした活動は、この人の思想と哲学の根幹に触れるものとなっています。ただ、これを著作などの形で述べる機会は多くはなく、こうした側面はまださほど広く知られるに至っていません。本書では、こうした場所での鶴見さんの思索と行動のありかたを明らかにしながら、その意味を考えていきたいと存じます。

 ゲストは、これらの活動を長く鶴見さんと共にされた木村聖哉さんと湯浅進さん。お二人とも1960年代、同志社大学の鶴見ゼミで学び、以来、半世紀余りにわたって、この課題への取り組みをなさってこられた方たちです。聞き手は、雑誌「思想の科学」の編集などで鶴見さんと行動を共にした作家・黒川創がつとめます。


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