編集グループ〈SURE〉

鶴見俊輔
『「もうろく帖」後篇』

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年とれば、おちつくかと思っていたが、
私はなお、こどものように未熟なり。

21世紀の日々、
最晩年の鶴見さんが
考えていたこと。

「もうろく。廃墟から自分を見る方法の出発点。」
「これからは、同行者をなるべくさそわずに、ひとりの旅をつづけたい。」

2017年2月上旬刊行

定価2,970円(本体2,700円+税)

文庫サイズ、半上製糸かがり、箔押し、288ページ
発売・発行 編集グループSURE
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刊行のごあいさつ

哲学者の鶴見俊輔さん(1922—2015)は、晩年の日々、『もうろく帖』とみずから名付けた覚え書きをつけておられました。そのノートは、全部で計23冊に及んでいます。

わたくしども編集グループSUREは、それらのうち最初の1冊(1992〜2000年の記載)を、そのまま、まるごと翻刻して刊行したことがあります(『もうろく帖』、2010年刊行)。しかしながら、これに続いて21世紀に入って書かれた22冊のノートは、未刊行のままでした。

これらの22冊は、既刊である最初の1冊よりも、薄く小型の帳面を用いて、大半が記されています。鶴見さんによる記述のペースも上がって、内容はより日常的な省察や心覚えの性質を強めていきます。生前、鶴見さんは、ここから自選して、1冊にまとめる計画をお持ちでした。しかし、実現に至らないうちに亡くなりました。

このたび、わたくしどもはご遺族の協力を得て、残された22冊の記載の大半を新たに翻刻することで、『「もうろく帖」後篇』としてまとめ、ゆかりの読者のみなさまのお目にかけられることになりました。これをもって、晩年の鶴見さんがおよそ20年にわたって記しつづけた「もうろく帖」の全貌が明らかになります。

前著『もうろく帖』と同様、揃いの美装にてお届けいたします。

              

2016年 師走

編集グループSURE(代表・北沢街子)


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